移植の流れ

造血幹細胞移植の流れ

サポートするスタッフ

どこの地域にいても、だれでもより安全に、移植を受けた後も元気に、健康でいられるように、医師・看護師・HCTCなどチーム一丸となって患者さんに寄り添い、全力を尽くします。

造血幹細胞移植の流れ

スタート

❶治療開始

化学療法により腫瘍細胞を可能な限り減らしておきます。(数ヶ月)

血液内科医師 藤井 伸治

造血幹細胞移植後の治療効果に大きく影響するのは、移植前の腫瘍細胞の状態です。再発率を減らすため、多くの血液疾患では腫瘍細胞を減らす治療(化学療法)を行います。

口腔内を清潔に保つことが重要です。さらには、歯が痛くなったり歯茎が腫れたりしないようにタイミングを見ながら歯科治療を行います。治療必要歯がなくても、定期的にチェックを受けるようにしましょう。
また、口内炎を中心とした合併症の対策・対応も行います。

歯科医師 室 美里歯科医師 中川 美緒歯科医師 佐藤 あやめ歯科衛生士 千神 八重子

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❷移植適応の判断

年齢や病状、体の機能などにより、移植治療が適切かどうか判断します。

血液内科医師 藤井 伸治

移植治療が本当に必要か、移植以外の治療法はないのか、安全に移植を受けて頂けるのか、などを、これまでの治療経過や検査データ、診察所見などから総合的に判断します。

移植についての説明やBCR病棟の見学を行い、患者さまの移植治療への意思決定支援をいたします。

看護師 海内 千春
HCTC(造血細胞移植コーディネーター) 葛󠄀原文美

外来受診の時に、同席します。受診後、何か気になることがあればご相談ください。

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❸造血幹細胞の採取

自家造血幹細胞移植の採取

化学療法や白血球を増加させる薬(G-CSF)を用いて自分の造血幹細胞を採取します。(2〜3週間)

臨床工学技士 玉井 克明

安全に採取を行えるよう機器をセットアップします。
採取中は患者さまの負担にならないように気を付けながら、効率よく採取を行っていきます。

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同種造血幹細胞の採取

主治医とドナー担当医師、HCTCにより病状等に合わせてドナー(骨髄、末梢血幹細胞、臍帯血)を選択およびコーディネートします。HCTCにより患者さまだけでなく、ご家族も含めて支援を行います。(数週間から数ヶ月)

3〜4時間、快適に過ごせるように色々なアメニティも準備しています。専任の医師・スタッフが常に傍にいますのでご安心ください。

末梢血幹細胞採取責任医師 藤井 敬子アフェレーシスナース 髙木 尚江
臨床工学技士 玉井 克明

安全に採取を行えるよう機器をセットアップします。
採取中は患者さまの負担にならないように気を付けながら、効率よく採取を行っていきます。

主治医や骨髄バンクと連携して、スムーズなコーディネートに務めます。患者さまやドナー、ご家族の不安が少しでもなくなるように支援していきたいと思っています。

HCTC(造血細胞移植コーディネーター) 葛󠄀原 文美

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❹オリエンテーション入院(約1週間)

より安全な移植を行えるよう、また移植病棟の環境に慣れていただくために移植病棟へ一度入院していただきます。体の臓器機能を調べて、移植中の生活の注意点や使用する薬剤についての説明などを行います。また合併症を減らすために歯科医師による口腔ケアを行います。

薬剤師 佐田 光

現在使用中のお薬(持参薬)を確認し、今後の治療における飲み合わせ(相互作用)等についても事前に確認を行います。

患者さんの過去の栄養状態(栄養歴)、身体計測値、血液化学検査、その他の因子の総合的な栄養評価を行います。また、移植病棟入院までの期間、在宅でできる栄養状態維持向上のための食事についてお伝えします。

管理栄養士 庄野 三友紀

小児の移植は、小児病棟内にあるクリーンルームで行います。移植のために初めて当院に入院される場合には、移植前の評価や、当院での入院生活に慣れていただく目的で、移植のおおよそ1〜2か月前に入院していただくことが多いです。

小児血液腫瘍科 鷲尾 佳奈

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❺移植病棟へ入院

移植後の合併症の軽減や、早期回復を目指して理学療法士によるリハビリテーションや管理栄養士による栄養管理を開始します。

看護師 海内 千春

受け持ち看護師が中心となり、移植へ向けてパンフレット(口腔ケア、皮膚ケア、食事等)を用いて、移植治療中の生活や症状などについて説明をします。

移植前処置に使用するお薬や治療スケジュール、副作用等について分かりやすい資料を用いて説明を行います。

薬剤師 佐田 光
理学療法士 福添 伸吾

運動を「治療」として用い、バイタルサインや薬剤、栄養、血液データなどを統合し、機能障害の予防・治療を行います。
入院され移植前処置を行うまでに身体機能の測定を行います。
移植治療が始まる前から筋力低下を主体とする廃用症候群をきたしている患者さまも少なくありません。さらに入院中は限られた空間での生活を送るため身体・精神機能障害が助長されます。
適切な方法・負荷量で運動することで安全に効率よく、丈夫な体をつくり、不安などの改善を認めることができます。
ともに頑張りましょう!!

入院時から退院まで継続して総合的な栄養評価を行い、患者さん一人一人に合った適切な栄養バランスに配慮した食事と栄養サポートを適宜行います。

管理栄養士 庄野 三友紀

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❻移植前処置(1〜2週間)

大量の抗がん剤や放射線治療により腫瘍細胞の根絶を目指します。

血液内科医師 藤井 伸治

移植が成功するには腫瘍細胞とともに、患者さまご本人の造血を根絶する必要があります。このため、抗がん剤や放射線治療を移植日前の1〜2週間で行います。この治療内容は患者さまごとに十分移植チーム全体で吟味し決定します。

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❼造血幹細胞移植

造血幹細胞を点滴もしくは注射で移植します。
移植前処置により白血球が減り細菌や真菌感染症のリスクが高くなります。

当治療部では患者さん自身によるセルフケアを「サポートする」姿勢を大事にしています。そのために移植早期はもちろんのこと、退院してからも継続して適切なセルフケアが行えるよう、丁寧かつ分かりやすい指導を心がけています。
午前中は体調が良かったのに、急に午後からお腹が痛くなった、口の中が痛くなってきたなど、刻々と患者さんの様子は変わります。カルテや病棟スタッフから患者の状況を把握し、患者の負担にならない(また、少しでも笑顔が出るような)声掛けや、歯科的なアドバイスをすることを心がけています。
移植中のつらい時期に「口の中は大丈夫だったよ」と言っていただけるよう、全力を尽くしています。

歯科医師 室 美里歯科衛生士 杉浦 裕子
看護師 海内 千春

治療に伴う苦痛を最小限にとどめ、安全に移植治療が受けられるように、副作用の早期発見につとめます。感染予防に留意し、口腔・皮膚等全身の観察を行い、必要時に支援いたします。

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❽ドナー造血幹細胞の生着(2〜3週間)

ドナーの造血幹細胞由来の血液細胞が体内で増えます。

血液内科医師 藤井 伸治

ドナーの種類にもよりますが、一般的には2〜3週間でまずドナー由来の白血球は増加します。これにより、感染症のリスクが大きく軽減されます。

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❾移植後早期合併症の管理(1〜3ヶ月)

急性のGVHDやウイルス感染症などの合併症の管理を行います。

血液内科医師 藤井 伸治

ドナー造血が回復した後、移植後特有の合併症である急性移植片対宿主病(GVHD)やウイルス感染症の発症に注意して、お薬を調節します。この時期から退院を目指し、点滴でのお薬が徐々に内服に変更になります。

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❿退院

看護師 海内 千春

退院が近くなると、患者さまご自身が感染予防や副作用への対処ができるよう退院後の生活について、パンフレットを用いて説明をしていきます。

退院前の服薬指導や、入院中に使用したお薬情報の記載をお薬手帳へいたします。

薬剤師 佐田 光

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⓫フォローアップ外来

主治医の定期外来に加えて、長期フォローアップ外来を定期的に受診していただき、長期的な合併症などを管理していきます。

血液内科医師 藤井 伸治

退院後もしばらくは1〜2週間ごと、落ち着いてくると約4週間ごとの外来受診になります。移植後2〜3か月あたりから慢性GVHDが発症する可能性があります。引き続きGVHDの悪化、感染症の発症に注意しながら、免疫抑制剤をゆっくり減量し、最終的には中止することを目標とします。

毎週木曜日に、移植後長期フォローアップ外来(LTFU外来)にて、体調や生活面に関するご相談に対し支援をしています。移植後6ヵ月、1年、以降は1年毎に行っており、血液検査や歯科、眼科など受診いただき、検査終了後、看護相談と医師による診察をしています。急な体調の変化があった際には、電話での相談も受け付けています。

看護師 海内 千春
歯科医師 室 美里

移植後も口腔乾燥は続くことが多く、むし歯防止のためにも保湿は必要です。
慢性GVHDの口腔内の症状としては口の中が痛い・口内炎が消えにくい・口が開けづらいなどが特徴的です。予防として口腔内を清潔に保つことが重要であり、慢性口腔GVHDの症状に対してはステロイド軟膏塗布(なんこうとふ)などが有効です。また、慢性口腔GVHDは「二次がん」に移行しやすいため、フォローが必要です。その他、気になることもご相談ください。

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